マインドフルネスの活かし方

幸せになるには、お金よりも心を変えることが大事です

第20章 マインドフルネスに暮らす

time 2019/07/18

第20章 マインドフルネスに暮らす

運動するように冥想する

体の健康を維持するためには、適度な運動が必要なことは広く認められています。

そのために健康を気遣っている人たちは、近場に行くときは乗り物を使わないで、なるべく歩いたり、エスカーターやエレベータを使わずに階段を利用したりしています。

より積極的な人は、定期的にスイミングクラブやフィットネスクラブ、毎日の散歩やジョギングなどをしています。

瞑想も運動と同じように、心と体の健康を維持するために日常的とり入れるべきだと考えています。

その前に

瞑想は本当に健康に効くのか

マインドフルネスがストレスの治療に有効なことは、マサチューセッツ大学医学大学院(英語版)教授・同大マインドフルネスセンターの創設所長である、ジョン・カバット・ジンが多くの患者をマインドフルネス瞑想による8週間のプログラムでで治療して、その結果を『マインドフルネスストレス低減法』(北大路書房)で表した通り有効であることが証明されています。

そのほかには「統合医療」情報発信サイトの「瞑想」のページによると

■ 瞑想の効果の科学的根拠

多くの研究で瞑想の疾患への効果を調査しており、高血圧、過敏性腸症候群、潰瘍性大腸炎患者の炎症を緩和する可能性があるというエビデンスがあります。不安感や抑うつ感の症状を和らげ、不眠症患者にも効果がある場合があります。

引用 「統合医療」情報発信サイト

とのことで、その元になる研究論文が多数掲載されています。

『「統合医療」情報発信サイト』は、「厚生労働省「統合医療」に係る情報発信等推進事業に基づき、患者・国民及び医療者が「統合医療」に関する適切な情報を入手するために構築されたHPです。

「統合医療」情報発信サイトの「海外の情報」のページには、瞑想の他、鍼治療、カイロプラクティック、ヨガ、太極拳から色々なサプリメント、ビタミン、ミネラルなどの研究論文が掲載されています。

瞑想が色々な症状に効果があるという報告はなされていますが、確定されていないのが、現状みたいです。

その反面、「第6章 実践編 呼吸瞑想 その2」で書いた通り、fMRI などが開発され、この15年から20年で脳の働きの仕組みなどが明らかにされたり、瞑想による治療が行われ始め、その研究結果がたくさん集まることで、これから瞑想と病気の関係が解明されていくと思われます。

 

日常生活でのマインドフルネス

これから日常の生活で出来るマインドフルネスの例を挙げてみますが、必ずこの通りにすることではなく、気づいたら、その都度短くマインドフルネスになるようにしていただきたいと思っただけです。

サーチ・インサイド・ユアセルフの著者チャディー・メン・タンも著書の中で

私と娘はたいてい毎晩寝る前に腰を下ろして、マインドフルな状態で二分間過ごす。よく冗談で言うのだが、二分というのは、子供やエンジニアが注意を持続できる時間だ。私たちは生きていていっしょにいることを毎日二分間、静かに楽しむ。もっと根本的には、たんに、あるがままでいることを。たんに存在するというのは、人生で一番当たり前であると同時に一番貴重な経験だ。

引用 「サーチ・インサイド・ユアセルフ」英知出版 58頁

 

歩く冥想しているときには、ゆっくり歩く必要はない。子の瞑想はどんなスピードでもできる。つまり、歩くたびに歩く冥想が出来るということだ。

私はと言うと、オフィスでトイレの行き帰りに毎回やっている。マインドフルな歩行は心に安らぎを与えてくれることがわかった。そして、心がリラックスしていると創造的な思考をしやすい。だから自分の仕事にとても役立つように思う。私の仕事は創造的な問題解決を必要とすることが多いので、トイレ休憩をとるたびに、私の心は安らぎを得て創造的な状態に入る機会に恵まれるわけだ。トイレ休憩のあいだに、頭の中で問題が解決することがよくある。

引用 「サーチ・インサイド・ユアセルフ」英知出版 99頁

 

めいっぱいやらないことーこの教訓はミンゲール・リンポチェ(チベットの僧侶)から得た。これは、自分が実際にできるよりも控えめにフォーマルな練習をするという発想だ。たとえば、マインドフルネスの練習を五分すると、毎日やるのが面倒になるのなら、五分やらずに、三分か四分だけ、日に二,三回やるといい。練習を負担にしないのがコツだ。マインドフルネスの練習が面倒になったら、続けることはできない。

 

一日に一息だけやることー私は世界一怠惰なマインドフルネスの講師かもしれない。なぜなら講座の参加者に、毎日かならず一息だけ、マインドフルな呼吸をするだけで十分だと言っているからだ。ただ一息だけでいい。注意しながら一回息を吸って吐けば、その日のノルマを果たしたことになり、あとはすべておまけだ。

一回の呼吸が重要なのにはふたつ理由がある。第一に、勢いだ。一日一度マインドフルな呼吸をすると決めれば、このノルマは簡単に果たせ、練習の勢いを保つことができる。翌日、もっとやりたく感じたら、楽々再開できる。第二に、瞑想する意図を生み出すこと自体が冥想だ。この練習によって、あなたは毎日自分に対して優しくためになることをする意図を生み出すように促される。すると、やがて自分に向けられたこの優しさが、貴重な心の習慣になる。自分に向けた優しさが強ければ、マインドフルネスも優しくなる。

覚えておいてほしい。1日一息だけ、これから一生やること。私がお願いしているのはそれだけだ。

引用 「サーチ・インサイド・ユアセルフ」英知出版 115・116頁

たとえば、朝目覚めたらすぐ起き上がらずに、かるく「呼吸瞑想」か「慈悲の瞑想」をしてみる。朝ごはんの最初の一口だけでも「食べる瞑想」をする。

通勤途中では、「歩く冥想」が出来るし、満員電車の中は「呼吸瞑想」や「慈悲の瞑想」をするのは格好の場所です。

会社の会議や、学校の授業で「マインドフルリスリング」をすれば眠くなることはないだろうし、書類を書くときは「ジャ―ナリング」をして頭の中に浮かんだ事を書きだし、それをまとめればよいものが書けるようになるだろう。

この様に日々の生活の中にも、マインドフルになれる機会はいくらでもあります。

そして家に帰ったら、10分から15分をマインドフルな瞑想をする時間に充てる。これを続ければ、ある日、世界が変わったことに気が付くに違いありません。

 

 

 

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