マインドフルネスの活かし方

幸せになるには、お金よりも心を変えることが大事です

第6章 実践編 呼吸瞑想 その1

time 2019/06/07

第6章 実践編 呼吸瞑想 その1

吐く息と吸う息に注目しよう

まず始めは普段意識していない「呼吸」に注目します。一応、吐く息と吸う息に意識を集中させますが、そのうちいろいろな雑念や、外部からの刺激が出てきて、意識がそれてしまいます。集中が途切れたら、意識がそれたことに気が付いて、元に戻ればよいのです。

では、初めてみます。

姿勢

瞑想というと床の上であぐらをかいて座るイメージがありますが、慣れないと足が痛くなるので、椅子に座って行う方がよいです。

私が教わった師匠は、「富士山のようにどっしりと座って、頭のてっぺんから神様が紐でひっぱりあげているイメージを持つといいです」と言っていました。

始める前に深呼吸を2,3回して心を落ち着け、体から無駄な力を抜きます。

普通、瞑想する時の呼吸は腹式呼吸で、大きく息を吸って、いったん止め、それからゆっくりと息を吐くようにします。しかしマインドフルネスでは、呼吸している「今」に気づくことですから、腹式でも、胸式でもどちらでもよいですから、普段通りの呼吸をしてください。

目は、閉じても開いても構いません。ただ閉じるといろいろな雑念が湧くし、開いていると気が散りやすくなりますが、その時どうすればよいかは、あとで教えます。それらに対して適切に対処すればよいだけです。

「実況中継」と「ラベリング」と「スローモーション」

「なに?、これ」という人のために説明します。

息を吸うと胸やお腹がふくらむのが分かると思います。そしたら「ふくらみ」と心で唱えます。同じく、息を吐いて胸やお腹がへこんだら「へこみ」と心で唱えます。その時の状態を「実況中継」する訳です。

「息を普段通りにして下さい」と言いましたが、慣れないとかえって意識して、息苦しくなるものです。

その時は「ふくらみ」「ふくらみ」「ふくらみ」と唱えながら大きき息を吸い、「へこみ」「へこみ」「へこみ」と、心で「実況中継」ながらゆっくりと息を吐いて深呼吸してみてください。元に戻ったら「戻ります」と唱えて、やり直します。

この様に呼吸に集中していても、気が付いたら他のことを考えていた、という時があります。その時は「雑念」とか「妄想」とかラベルを貼って(これをラベリングと言います)、元に戻ります。

急にサイレンや人の話し声などが聞こえてきて気が散ってしまった場合は「雑音」「雑音」と何回か唱えると、気にならなくなります。そしたら「戻ります」と言って元の状態に戻ってください。

一番困るのは、頭がかゆくなったり、座り方が悪くて、お尻が痛くなったりした時です。「かゆみ」「かゆみ」「痛み」「痛み」とラベリングをしても収まらないときは、掻くか座り直さなければなりません。

例えば頭が痒くなったときは、意識を呼吸から手の動きに変えます。右手に意識を集中して、「上がります」「上がります」と唱えながら、右手が自然と上がっていくイメージを持ち、ゆっくりと「スローモーション」で動かして下さい。

頭に着いたら、「着きました」と唱え、「掻きます」「掻きます」と唱えながら掻いて、終わったら「終わりました」と唱え、手が「下がります」「下がります」と「実況中継」しながら手を戻します。すべてが終わったら、「戻ります」と言って息に意識を戻します。この時は、なるべくゆっくりと意識して、手を動かしてください。そうでないと無意識のうちに、手が動くことになります。

お尻が痛い時も、「立ちます」「立ちます」と唱えながらゆっくりと立って、「座ります」「座ります」と言って座り直してください。

終わるときは「終わります」と言って終わってください。2,3回深呼吸するとよいでしょう。

マインドフルネスの呼吸瞑想は、集中するためではなく、「今」何をして、どのような状態にあるかを『気づく』ための訓練ですから、集中できなくても結構です。と、言っても、出来たら集中できるようになってくださいね。

NHKの番組で呼吸瞑想を行っている動画がこちらにありました。

分かりやすいので、載せておきます。

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